働き方改革と雇用改革、時代に合った中小企業とフリーランスの新しい関係性

誰のための働き方革命?

働き方改革とよく耳にするが、その改革はサラリーマンが対象とされる場合が多い。立場の弱い雇用される側に寄り添ったものだ。仕事も生活も両立できるように色々な策が政府から出ていて、一部は強制化されるものだから企業側は頭が痛い。


従業員側が「働き方改革」であれば、企業側は「雇用改革」を行わないとこれからの時代は厳しくなる。


例えば、休日を増やす政策でゴールデンウィークなどの連休を大型化すると、そのぶん会社に人がおらず仕事が回らない。10連休とかになると、月の1/3が休みになってしまう。給料は払わないといけないが、稼働は落ちる。これも頭が痛い。これを聞いて企業側はぞっとするだろう。


大手企業やフレキシブルな働き方を取り入れている企業は対応ができるかもしれない。でも中小企業はどうだろうか?従業員が少ないので、各部門で個人スキルに頼っていることが多い。その人が休むと仕事がまったく回らないこともある。


大型連休にもなると、従業員は休みたいので休もうとする。家族との時間も大事だし、当然の権利なのでそれはいい。ただ、経営者はどうにかするために責任者クラスに「出てこれないか?」と相談して責任者クラスはそれを飲むしかない状況になる。仕方がないかもしれないが、これも悩ましいところ。


働く側と雇う側のミスマッチ

働く側が変わっていくのに、雇用側が変わらないとミスマッチが起こってくる。そのミスマッチが広がれば破綻してしまう。

解決させるにはいくつか方法はある。システムを導入して自動化したり、アウトソーシングで外部のリソースを使ったり。ただ、これにはコストも時間もかかる。


システムを導入して自動化するにも、導入コストと教育に時間がかかる。新しいことをすると従業員の負担が増えてしまうこともある。アウトソーシングで外に出してもけっこうなコストがかかる。費用対効果が見込めないこともある。

さて、どうしたものか?


フリーランスの活用

一つの提案として「フリーランス」を活用してみてはどだろうか。フリーランスは「何かしらのスキル」を持っているからフリーランスとして生計を立てられている。士業のように資格はないが、会計仕分け・帳簿付け代行ができる人もいるし、プログラマーやデザイナーなど数多くの業務ができる人もいる。


フリーランスの良い点は、企業にアウトソーシングするより低コストで済むことが多い点だ。企業になると人件費がや中間マージンが入るのでどうしても高くなる。派遣などがいい例だ。それをフリーランスと直でやればコストは下げられる。


単発の仕事だとフリーランス側もある程度の利益を求めるが、半年や1年の継続契約であれば、利益が見込めるので安めにしてくれることも多い。フリーランスは単発仕事が多いので、安定収入はとても助かる。


中小企業は低コストでプロにお願いできる。雇用ではなくパートナーという関係なので、社会保障や永年雇用ということも気にしなくていい。フリーランスの多くは「政府の決めた大型連休」なんて関係ない。休めば休んだだけ収入が減るので休んでいる場合ではない。


あとは、お互いの信頼関係が築けるかどうか。これがないと成り立たない。雇用のような上下関係ではないので、互いが誠意を持って仕事をしないと継続はできない。

中小企業企業経営者は、これからの時代を見据えて「フリーランスの活用」を考えてみてはどうだろうか。